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No.047

武蔵野市吉祥寺シアター(仮称)平成17年度開館!
−まもなく実施設計完了、管理運営計画も進行中−

以前に本ニュース(NO.031)で紹介しました武蔵野市吉祥寺シアター(仮称)(以下吉祥寺シアター)は、都内でも珍しい200席規模の単体の小さな公立劇場です。現在、佐藤尚巳建築研究所のもと実施設計が完了しようとしています。また管理運営計画も進行中で、いよいよシアターの実体が明らかになってきました。

吉祥寺シアター外観


■吉祥寺シアターの役割と位置付けとは

武蔵野市には、6つの公立文化施設(市民文化会館、芸能劇場、公会堂、スイングホール等)があり、プロの音楽利用、伝統芸能利用、市民利用等、それぞれが緩やかに役割分担されています。また(財)武蔵野文化事業団が実施しているクラシック音楽を中心とした自主事業は、年間100本を超え、更にそれを完売し続けているという偉業は芸術文化の世界でも周知されています。この環境に新たに登場する7番目の文化施設、吉祥寺シアターとはどのような位置付けなのでしょうか。
吉祥寺は先端(エッジ)な人々が集まる街として知られています。そこで吉祥寺シアターは「現代演劇やダンス等の同時代の舞台芸術」に特化することで、他の6施設との役割分担を図っています。また「同時代性」をキーワードに吉祥寺の持つ街の魅力と共鳴しながら、街の更なる魅力を付加する役割もあります。よって吉祥寺シアターは都市に根ざした施設としての新しい位置付けがされています。


■基礎自治体の設置する新しい文化施設のモデルを目指して

吉祥寺駅から徒歩5分程度の東部地区(三越裏)に位置する吉祥寺シアターは、その周辺の「まちづくり」に貢献し、「新たな都市文化を発信」していくことが目的とされています。敷地は近隣商業地域で、第一種住居地域との境に位置し、シアターの西側には雑居ビルが建ち並び、東側には閑静な住宅街が拡がります。広い道路が少ないこの地区で、シアターに与えられた敷地は900平米弱の小さなものです。また武蔵野市として7番目の文化施設であることや、芸術文化に多額の費用を投入し難い世相等も含めて、この建設や運営にかかるコストも敷地同様コンパクトなものです。
しかし、吉祥寺シアターではコンパクトであることを寧ろ前向きに捉えています。芸術文化を介した都市の活性化に巨大な文化施設が必須ではない、というスタンスです。最小限の敷地・コストでありながらも知恵や工夫を凝らし、常に人々で賑わうシアターとなり「都市文化の発信」という最大限の効果を得ることが吉祥寺シアターの目標なのです。これは同時に、基礎自治体が設置する新しい文化施設のあり方を示唆しているようにも思えます。

ベルロード側の外観 シアターの内観

■吉祥寺シアターの施設計画とは

設計段階においてもコンパクトであることを活かすため、様々な工夫がされてきました。吉祥寺シアターは現代演劇やダンス等の舞台芸術に特化しています。そのため多目的ホールのように多用途を想定した重装備な舞台設備は計画されていません。しかし舞台芸術の中での使い勝手や演出の自由度を確保するためにインフラ整備に重点を置き、舞台や客席の内装もシンプルで自由に舞台装置や演出器具が設置できるよう配慮されています。
また吉祥寺シアターは舞台・客席からなる劇場部分以外にもロビー、ホワイエ、カフェ、多用途室、稽古場までも備える内容の濃い施設構成となっています。これらを限られた敷地内に収めるには、上演の種類や時間帯等でのそれぞれの利用を想定した上で有効な諸室配置を計画し、共用部分をできるだけコンパクトにしながら、それぞれの諸室自体も様々な用途に利用できるよう工夫されています。
そして南側の外観には接道緑化と共に「都市回廊」と呼ばれる3層の回廊が40mに渡り、日常的に開放することで人々の交流を深め、ベルロード(南側前面道路)に対して豊かなシアターの表情を生み出せるよう計画されています。

地図

平成16年から工事が始まり、平成17年度4月に開館予定です。現在、魅力的な事業を実現するため、管理運営計画も進行中です。これから吉祥寺シアターのルックス(建築)もハート(運営)も少しずつ明らかになりますので、ぜひ今後の展開にも注目して下さい。



武蔵野市企画政策室企画調整課

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株式会社佐藤尚巳建築研究所



※弊社は劇場コンサルタントとして吉祥寺シアターをサポートしております。

(株式会社シアターワークショップ 小林徹也)

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