| No.058 |
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吉見町町民会館・町民参加でホールづくり
〜ユニークなハードと柔軟性あるソフトを目指します〜
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埼玉県比企郡吉見町では、町民が長年待ち望んでいた町民会館の建設が平成17年の開館へむけて進められています。
吉見町は、都心から50km圏内の町で埼玉県のほぼ中央部に位置しており、春は「いちご」、秋には「コスモス」が一面に咲き乱れる緑豊かな田園都市です。また、吉見百穴などの古くからの遺跡、名所が多く残る町でもあります。
■町民会館の施設構成
町民会館の建設地は運動公園に隣接し、既存の中央公民館、図書館と一体となった文化芸術ゾーンが形成されることになります。
施設構成としては約600席(固定式)と200席(移動式)の2つのホールとスカイホール(リハーサル室)、展示と音楽練習にも対応可能な会議室等を備えており、晴れやかな劇場空間と日常的な文化活動空間とが融合した新しいタイプの総合文化施設を目指しています。
エスキース・コンペで選ばれた計画案は斬新かつユニークなものであり、地上約25mの高さにガラス貼りのスカイホールを配置し、低層部の屋根はゆるやかな歩行空間で将来的には運動公園とも連結する計画となっています。
■柔軟性ある管理運営(ソフト)を目指して
管理運営面では今年度から管理運営を考える町民組織「夢・21」が立ち上げられ、建設準備室の職員とともに、自主事業と町民会館の利用を中心に、毎回、長時間に渡る熱の入った会議を行ってきました。
会議への出席率は非常に高く、町民会館への関心が高いことがうかがえます。
会議ではなるべく皆さん一人一人から意見をいただきたいという事で、事前に資料を配布し、グループに分かれて討議する機会も設けました。また会議内容のより深い理解や疑問点解消のために、毎回、「なんでもアンケート」を実施し、説明不足だった点や疑問に関して次の会議で事務局側から回答することを行ってきたことで、非常に円滑に会議が進んでいます。
町民組織「夢・21」のメンバー構成は、様々な分野、幅広い年齢層、密度の濃い会議開催のための少人数制という点にこだわりを持ち、企業やメディア等にも呼びかけた20代〜70代の18名が選出されており、吉見町では、この「夢・21」を中心とした町民が、いずれ管理運営の主役となることに期待を寄せています。
施設のPR面では、今年度「愛称募集」を行いました。まず、吉見町の地域の方へアピールしようという事で、応募者を吉見町在住・在勤、吉見町出身者と限定した形で行い、現在222通の応募があり、この中から町民会館の愛称が決定されようとしています。
「ゆっくり、しっかり、じっくりと…動き出す吉見の文化づくり」が、静かに、そして着実に、今まさに、はじまろうとしています。 今後の展開にどうぞご期待ください。
(株式会社シアターワークショップ 黒澤淑子)
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No.059 |
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公開審査に参加して
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今回は劇場とは直接関係のない話なのですが、先日の私の経験から少々。
■卒業設計公開審査の外部審査委員に
大学を卒業して既に○○年経った今年、突然大学から卒業設計公開審査の外部審査委員にと声をかけていただき、久々に大学に行ってきました。
卒業設計の題材としては博物館系が多く、劇場は数えるほどであるうえ、既に優秀賞として選定された作品の中には残念ながら劇場作品はなく、劇場コンサルタントとしては少々寂しい気分でしたが、時代性なのか戦争に関わる記念館等を題材としている作品が目立ち、難しい題材を相手に苦労したなということが読み取れる、なかなか興味深いものもありました。
今回の卒業設計の審査は既に学内で選定された優秀賞(13作品)の中から、学外の4名を交えた12名の審査委員により最優秀賞他を選定するというもので、各学生のプレゼンテーション7分、質疑応答8分という15分刻みのスケジュールでしたが、活発な質疑の結果、予想通り一人15分では終わらず当初の予定時間を大幅に上回ってしまいました。
昨年まではプレゼンテーション・質疑応答は公開であっても、審査そのものは別室で行われていたのだそうですが、近年の流れもあり、最優秀賞等がどのように選定されたかを明白にし、各人が納得できるようにという配慮から、また様々な意見を取り入れるべきという観点から、審査過程の公開さらに外部審査委員の参加という始めての試みが行われました。
最近は設計プロポーザルにおいても公開審査が一般化しつつありますが、その方法については様々で、統一された実施方法は存在していません。それぞれのケースに合わせ試行錯誤が続いている気がします。
■自由な雰囲気で行われた審査
弊社では設計者選定の事務局をお手伝いすることがありますが、公開審査はいわゆる生放送ですから何が起こるかは予測不可能です。事務局側としては審査スケジュールの策定から始まり、誰を審査委員にするか、審査委員長をどなたにお願いするか。一次審査から公開にすべきか、最終審査のみの公開でよいか。審査方法はあらかじめ事務局で決めておくのか、審査委員の判断に任せるのか。優秀作品が複数残った場合の最終決定方法は・・・などなど本当にいろいろな場面を想定し、それぞれの対処方法を考えておかねばなりません。
また、公開審査では応募者・傍聴者は審査委員間の活発な意見交換・議論を期待していますので、傍聴者にとっては審査に立ち会ったと感じることができ、且つ審査委員にとっては自由に発言できる雰囲気つくりが特に今後の重要な課題になっている気がします。
私の参加した卒業設計の審査会は、平土間の大スペースで行われ、いわゆるエンドステージ型でしたがひな壇はなく、発言には全てマイクを使用し、傍聴者は後方の椅子席から直接またはビデオカメラの映像で進行状況を見ることができるという設営でした。
特に外部審査委員は前もって作品情報を受け取ってはいなかったため、始めてその場で作品を見るわけですから作品に近寄って自由に動き回る形となり、かなり自由な審査の雰囲気が作られていました。
■傍聴者にはビデオカメラとマイク音声で公開
プレゼンテーション後の審査会も審査委員全員が机を囲み、投票方法をその場で決め、投票・講評を行っていく様子がビデオカメラとマイク音声で傍聴者に伝えられるという方式がとられ、少なくとも前(又は後ろ)に傍聴者がいるということをそれほど意識せずにすみました。特に私は聴衆に対し背を向けた位置にいましたので楽だったのかもしれませんが、これが舞台の上でスポットライトを浴びていたら、なかなかこのような自由な発言は難しいであろうという気がします。
卒業設計の審査であり傍聴者もほとんどが学生ですので、実際の設計プロポーザルとは比にはならないのでしょうが、今後事務局として設計プロポーザルを行う上では参考になる経験をさせていただいたと思っています。
(株式会社シアターワークショップ 今川敦子
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