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No.088

『グラントワ』
島根県芸術文化センター開館に向けて準備中

 『グラントワ』は島根県立いわみ芸術劇場と島根県立石見美術館で構成される芸術文化施設で、島根県益田市に平成17年10月8日の開館を目指してただ今準備中です。
 現在の石西県民文化会館が開館後20年を経過して施設機能の不足等により多様な芸術文化のニーズに応えられなくなってきたこと、また、施設の老朽化が進んできたことなどから、美術館とホールの複合施設として整備が進められました。(グラントワオープンに伴い石西県民文化会館は7月末で閉館)
 施設は設計競技(エスキス方式)により内藤廣建築設計事務所にて設計・監理が進められ、建物の引渡しは平成17年3月25日に行われました。現在は外構工事や備品類の作業などが進められています。(監理は益田土木建築事務所と共同監理)
 施設の管理運営は指定管理者に指定された(財)島根県文化振興財団(指定管理期間は平成17.4.1から5年間)が行ないます。


美術館ロビー

 「島根県立石見美術館」には4つの展示室が設けられて、"森鴎外ゆかりの作家の作品""ファッション""石見ゆかりの美術"の3つの収集方針に関連する館蔵品を中心に展示が行なわれ、同時に国内外の優れた作品を鑑賞できるよう、館独自の企画展などを開催していく方針です。

 「島根県立いわみ芸術劇場」は1,500席の大ホール・400席の小ホール・大ホール主舞台と同じ面積をもつスタジオ1と小規模なスタジオ2の2室があります。大ホール客席はPC打放し仕上げで、ホワイエは高い天井により開放感を高め、すのこは滑車類を上部に設置してすのこ面での作業性を向上させています。


大ホール客席
大ホールホワイエ
大ホールすのこ
小ホール客席

 その他の施設として、総合案内やチケットコーナーの他、芸術に関する書籍等を集めた情報コーナー、ショップや自由な作品発表の場や普及活動などに活用できる多目的ギャラリー、レストランも設置されます。

中庭広場

 また、施設の中心に設置された中庭広場(一辺45m)は水も張ることができ来館者の憩いの場になるほか、薪能や地域伝統芸能の石見神楽公演などが予定されています。
 これまでに出前ワークショップや美術館回廊シンポジウム、県民ミュージカルなど様々な事業が展開されてきました。開館後さらに地域に根ざした芸術文化活動の拠点となることが期待されます。



愛称「グラントワ」は全国から公募で選定されました。フランス語で「グラン(Grand)=大きい」、「トワ(Toit)=屋根」の意味で島根県が誇る石州瓦をもちいた施設を表現しています。


オープニング事業など『グラントワ』島根県芸術文化センターに関する情報は
HP:http://www.pref.shimane.jp/section/bunka/geibun/index.htm

*写真提供:島根県


(株式会社シアターワークショップ 松木 優)

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No.089

シアターカフェの可能性
〜吉祥寺シアターのエントランスとしての賑わい、交流、そして情報発信へ〜

弊社は、劇場コンサルタントとして基本構想段階から施設計画と管理運営計画の両面から吉祥寺シアターの設立をお手伝いしてきました。その中で、街とシアターをつなぐ役割としてのカフェの重要性を示し、吉祥寺シアターのシアターカフェの運営をお手伝いすることになりました。

■吉祥寺シアターには魅力的なカフェ
シアターカフェ

 5月21日に開館した武蔵野市立吉祥寺シアター。こけら落とし公演としてトム・プロジェクトの「カラフト伯父さん」、KERA・MAP「ヤング・マーブル・ジャイアンツ」等、魅力的な事業が展開されています。シアターカフェは、そのエントランスの横にあります。そしてシアターに付属するカフェでありながら、シアターを併設することを魅力として捉え、シアターと街を繋ぐ、開かれたカフェを目指しています。


■周辺住民の憩いの場となるカフェ

 吉祥寺シアターのあるイースト吉祥寺は、今まで吉祥寺という街の裏側のイメージがあり、コアな人々のSOHO的なエリアでした。吉祥寺シアターができたことにより、街がさらに成熟し、気軽に多くと人々が訪れる雰囲気に変わってくることと思います。その中でシアターカフェは、周辺に住む人々や街にやってくる人々が気軽に立ち寄り、くつろげる居心地の良いカフェです。フード、ドリンク、デザートともに充実したメニューを用意し、シアターの上演時以外でも日頃から街にとけこみ、憩いの場となることを目指しています。


■アーティストが集うカフェ
シアターカフェ

 シアターカフェの壁は展示スペースとなっており、1〜2週間のサイクルで様々な作品が展示されています。アーティスト仲間が集うサロン的な役割を果たし、そのネットワークから新しい展示へと繋がっていきます。展示の変更により、カフェの雰囲気も変わります。そして展示は、ベルロードからも見えますので、カフェがキャンパスとなり様々な表情を街へ見せていきます。


■シアターの上演と連携したカフェ

 いままでの公立文化施設のカフェやドリンクコーナーは、ホールに付属するサービス機能に終始していましたが、シアターカフェは、より主体性をもってシアターと連携していくことを目指しています。その一つとして上演作品の写真展示があります。開館式典の舞台開きで上演されたダンスユニットほうほう堂の作品「バブルミル」の写真展を行いました。今後も自主事業の「カラフト伯父さん」、「ヤング・マーブル・ジャイアンツ」等の写真展を予定しています。また、観客への飲食サービスのみならず、上演団体へのお弁当やパーティー等も提供しています。さらには上演団体の希望によってチケット販売や各種情報提供等も行っております。


■情報を発信するカフェ

 シアターカフェは、20席弱のとても小さなカフェです。しかし、そこにこめられたコンセプトは、街とシアターをつなぐという重要なものです。自分の時間を過ごすために気軽に足を運んだ街の人々が、シアターの舞台芸術に直接的に出会える唯一の場所と考えています。舞台芸術に興味をもっていなかった人々が、カフェを訪れることでシアターや舞台芸術にふれ、カフェからロビー、都市回廊(建物外部の3層の回廊)へ足を運び、更にはシアターへ足を踏み入れるキッカケとなることを望んでいます。そのために、シアターや上演団体と提携した企画や、様々な情報をカフェから発信していきたいと思います。

 美味しい料理と舞台で皆様のお越しをお待ちしております。


吉祥寺シアター
シアターカフェ

*ロゴをクリックしていただくと、それぞれのホームページにリンクします。

(株式会社シアターワークショップ 小林徹也)

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