ニュース


トップページ
検索画面
登録・変更
アンケート
Theatre Workshop
Theatre Support
No.100

いわき市文化交流施設 第1期工事着工

いわき市文化交流施設は、PFI事業として平成16年8月に清水建設を代表企業とするグループが事業者として選定され、平成17年の1年間は設計作業を行ってきましたが、平成18年2月2日安全祈願祭が行われ、いよいよ第1期工事が開始されました。

市長挨拶
鍬入之儀

 施設概要

◇ホール系施設
文化交流施設は、ホール系施設(鑑賞、発表等の機能)、創造系施設(日常的な練習等に利用)、交流系施設(市民のくつろぎの場として整備)からなる施設で、文化交流ゾーン(平中央公園を中心に音楽館・文化センター・美術館等からなる文化ゾーン)の拠点として現在の平市民会館とその駐車場の敷地に建設されます。

 大ホール:    客席数1700席(標準)、最大1840席
音楽や演劇、ミュージカルなどの多様な演目に対応します。
 中ホール:    客席数428〜718席(ホール形式により可変)
演劇を主目的としながらダンスや能などにも対応する、様々なステージ形式を実現できます。
 小ホール:
 (大稽古場)
   客席数約220席
寄席や発表会などの市民ユース、大稽古場としての利用も可能な小ホール。
大ホール
中ホール

◇創造系施設
バンド練習室、リハーサル室 など

◇交流系施設
レストラン、カフェ、物販店舗、市民活動室 など


 今後のスケジュール

大ホール・小ホール(大稽古場)・リハーサル室、バンド練習室が現平市民会館の駐車場に第1期工事として完成した後、平市民会館を解体し、その場所に中ホール・作業室等の建設が行われます。
大ホールはこの平成18年1月に着工、19年8月竣工予定、第2期工事は平成19年9月着工の予定で、大ホール・小ホールは20年春、中ホールは21年春に開館予定です。


 大ホール客席数の見直し(1680席⇒1840席)

基本設計時には1,680席で計画を進めていましたが、市民からの席数増に対する強い期待・要望があり、多様な演目に対して可能な限り質の高い利用環境を実現することを前提に、工事費や工期への影響を含む様々な検討を行った結果、舞台前部の昇降床を客席レベルに下げ、舞台エリア内に客席を配置することなどで計160席の増席を行うことにしました。
これにより1700席でのホール利用に加え、ホールの機能・性能を落さずに大規模な大会やイベント等の開催対応として1,840席での利用が可能となりました。


 いわき市の取り組み

いわき市では施設の建設というハード面だけでなく、ソフト面(開館後、どのような体制でどのような事業を行うか)についても検討が進められ、市民の「元気」や、いわきの「活性化」につなげていくことを目的として、既に以下のようなプレ事業が展開されています。

  • いわきDIAMONDプロジェクト
    市内の文化交流活動を担う人材の育成を図る
  • アーティスト・イン・レジデンス(芸術家滞在制作活動支援事業)
    いわき市の有する様々な人的・物的資源を、芸術家の活動を核としながら活用し、本市の文化水準の向上を図るとともに、地域の活性化を図る

詳しくは、「市政情報、文化交流施設整備」のHPを御参照下さい。
《いわき文化交流パートナーズ株式会社(事業者)》のHPも2月中旬に開設予定です。

(株式会社シアターワークショップ 今川敦子)

(※ご意見ご感想はこちら


No.101

リハーサル室・練習室について考える

 劇場には舞台芸術に関する様々な機能の諸室が備わっています。最近はそれぞれの諸室の在り方や考え方が、かわりつつある傾向にあります。
 そもそも、日本の初期の劇場は公会堂と称した集会施設として設置され、舞台芸術活動が主目的ではありませんでした。当然、今日のような諸室や機能を備えた施設ではありませんでした。そして、第二次大戦後、ようやく舞台芸術活動を行うことを配慮した施設として、公共文化施設が多く建設されてきました。
 現在までに、どれ程の公共文化施設が舞台芸術の拠点として整備されてきたのか、今や公共多目的ホールの数は2000以上となっていますが、東京文化会館(1961年開館)を初めとし、愛知芸術文化センター(1992年開館)や新国立劇場(1997年開館)のオペラ主目的の劇場も建設されました。

北上市文化交流センター・アートファクトリーの様子
 多くの公共多目的ホールが建設された背景には、わが国の文化政策、文化庁設置とほぼ同時期に設置された公立文化施設整備費補助金に大きく関係しています。その制度には舞台芸術活動の普及と振興を目的として、練習室を3室程度有することが謳われていました(清水裕之氏著書による)。ゾーニングに関しても、リハーサル室は楽屋ゾーンに、練習室は市民の日常的ゾーン(表方)に配置され、市民の創作創造の場として位置付けられました。
 基本的には「リハーサル室は舞台と同規模程度とする」という概念があります。オーケストラ等のリハーサルは舞台上で行うことが多く、リハーサル室は本番前の楽器の音出しや発声練習、ダンサーのウォームアップ、コンクール等の出番待ちの場として利用されているように思います。また、リハーサル室や練習室を他の用途に転用するという発想もあり、楽屋や控室数の不足分をリハーサル室を転用することで補うという事例も多くあります。その場合、リハーサル室や練習室でありながら化粧前を設置する等の工夫もなされています(例:横浜みなとみらいホール)。敷地面積が限られることが多い日本の場合、このような他の機能への「転用」という発想はこれからの劇場計画においてとても有効ではないかと思います。

北上市文化交流センター・アートファクトリーの様子
 最近は設計者の意図や利用者の使い方次第で諸室名についても、施設によって異なっています。例えば、彩の国さいたま芸術劇場においては、演劇の練習用を「稽古場」とし、音楽用を「練習室」としています。可児市文化創造センターにおいては、練習室を音楽練習室と演劇練習室に分け演劇練習室についてはリハーサル室や控室にも転用可能となっています。他にオーケストラやブラスバンドの練習や小規模な演奏会の可能な音楽ロフト、ミュージカルやバレエの練習や小規模な演劇公演が可能な演劇ロフト、美術工芸作品の制作、展示が可能な美術ロフトといった、ロフト群が設置されています。これには、より市民が自由に使用でき、芸術文化に親しみ創造発信できるアトリエ的な室を劇場に設置したという設計者の意図がうかがえます。昨年オープンした茅野市民館も、音楽や演劇の練習を行う室をスタジオと称し、リハーサルや小規模な公演や会議が可能な室をアトリエとしています。これもやはり、より市民が生活の中に劇場を感じ、日常生活の中で文化芸術活動が成されるという意図がうかがえます。北上市文化交流センター(2003年開館)は、アートファクトリーと称されたガラス張りの様々な練習室や会議室、アトリエ等が配置され、「もっと身近に、より自分らしく Share your moment. いつもそばに。」をモットーに、日常生活を施設のメインとしたとてもユニークな施設となっています。アートファクトリーは市民に活発に利用され、芸術文化創造活動が盛んに行われています。

 これまでは、劇場=非日常的空間という概念が私たちにはありましたが、先に述べたことを考えると劇場が私たちの生活圏に位置しつつあり、劇場=日常空間となっていくような気がします。
 現在、私はある施設の建設にあたっての市民とのワークショップに参加していますが、ワークショップでは様々な意見や発想が参加者から出てきます。ホール部分のみならず、市民が日常的に使用する空間についても検討を行っています。それを総括していけば、個性溢れるその地域ならではの劇場が完成し、より劇場が市民の身近になり、舞台芸術文化が日常生活の中で活発に創造され発信していくのではないでしょうか。
 これからは建築家のみならず、市民も設計者となり市民が施設の利用の仕方を考えていく時代となっていくのではないかと感じます。また、劇場の各々の諸室の機能や在り方についても、どんどん変化してゆくのではないでしょうか。皆さんも是非、ワークショップに参加して新しいかたちの「劇場」を一緒に設計していきましょう。


【参考文献】
・清水裕之 編著:わたしたちと劇場

(株式会社シアターワークショップ 林 恵子)

(※ご意見ご感想はこちら

No.102

人材派遣社員 登録募集!

シアターサポートでは、このたび人材派遣業を開始することになりました。
ホールやイベントで仕事をしたい人、ケータリング・喫茶サービス、などホールに関する業務をやりたい人、興味のある人を募集します。
お気軽にご登録ください!お待ちしています。

まずは下記サイトをご覧下さい。
http://www.theatre-support.co.jp/wanted_new.html

(株式会社シアターサポート 沖原美幸)

(※ご意見ご感想はこちら