| No.127 |
 |
指定管理者の現在進行形
〜プロと地元の協働による最強チーム〜
|
 |
2006年度は指定管理者制度が完全に実施される最初の年度となりますが、サービスの向上とコストの削減といった導入の目的はどの程度達成されたのでしょうか。その成果は年度が明けたところで公表されるのでしょうが、民間からの参入組はどのような報告書をまとめるのか、今から楽しみにしています。これは他人事ではなく、弊社でも指定管理者としてふたつの公立文化施設の管理運営を行っていますから、初年度の業務報告書をまとめているところです。行政も利用者も市民も、そして我々も指定管理者制度に対する理解が十分とはいえない状況ではありますが、今後のより良い管理運営をめざして、一年間の実績をまとめ、さらには新たな提案をしていきたいと思っています。
また、シアターワークショップは管理運営計画のコンサルティング業務の一環として、指定管理者制度導入の検討や公募の業務補助などを行っております。昨年末には2007年10月開館予定の三原市芸術文化センターの指定管理者選考をお手伝いしました。
2006年11月2日に募集要項の配布が始まり、11月8日に現地での応募説明会が開かれました。応募案の提出期限は12月15日でしたが、5グループからの提出がありました。そのうち2グループは広島県内の企業を代表企業とするグループで、残りの3グループは公立文化施設の指定管理者では多くの実績を持つ企業が代表団体のグループでした。
三原市がホームページで公表した選定結果を見ると、候補者に選ばれたのは株式会社共立が代表団体である三原まちづくり芸術文化センター共同企業体でした。
審査は申請書類の審査と面接ヒアリングを実施し、総合点数方式(あらかじめ定めた審査項目を評価し、選考基準ごとに総合評価し採点する方式)によって採点し、最高得点の団体を指定管理者の候補者に選定しています。ホームページには提案書の審査項目と配点、面接ヒアリングの選考基準と審査項目・内容そして配点が掲載されています。それぞれ500点満点ですが、提案書の配点では文化振興事業と施設運営の点数が高くなっています。三原市では平成18年3月に「三原市新文化施設管理・運営基本計画」をまとめており、この中には施設の設置目的、事業計画、利用規則、組織計画、収支計画、評価計画といった項目ごとに考え方が明確に示されています。そして、この管理・運営基本計画に示されている重要度の考え方が配点に反映されていることがわかります。また、この管理・運営基本計画はすべての応募者に公開されていたものです。さらには平成16年度から設置されている「新文化会館を創る会」の会議録も三原市のホームページで公開されていましたから、応募案を作成するための手がかりはかなり多かったのではないでしょうか。
選定結果として、応募した5グループの項目ごとの得点も公開されています。候補者に選ばれたグループは提案書の8項目のうち3項目が最高得点で、合計でも僅差ではありますが最高得点でした。面接ヒアリングでは提案内容に関する評価もプレゼンテーションも最高得点で、他のグループとの差を広げて候補者に選ばれています。採点結果を見ると、指定管理者の応募経験が豊富な企業が代表団体になっているグループの得点が高く、やはり経験の力を感じます。
候補者となった三原まちづくり芸術文化センター共同企業体の代表企業である株式会社共立指定管理者・PFIプロジェクト室室長 横田健二氏にお話を伺いました。
今回の応募にあたっては、広島県内のビルメンテナンス会社と地元の青年会議所のメンバーだった方々とJVを組んで参加したそうです。共立の考え方は、ホールの運営は地域の力で行うのが理想であり、スタート時点では共立がイニシャティブを取るとしても、そのノウハウを地元に受け渡し、将来的には地域が自立できるようにしたいという事です。三原市の場合には、今回の公募が行われる前に元青年会議所のメンバーが中心となってまちづくり情報文化センター株式会社を設立し、勉強会などを開きながら、三原市のまちづくりや芸術文化振興のための活動を始めていたそうです。そうした地元の有志たちと共立とが手を結んで応募したということであり、まさに共立がめざす理想を実現できるチーム編成となったのです。また、彼らは今回の提案書を提出するにあたって、地元の学校や文化団体など100を超える関連団体からの「賛同書」を集めており、特定の集団だけが係わるのではなく、広く三原市で活動する多くの団体をまとめたという事も特筆すべきことでしょう。そうした地元の熱い力と全国的な実績を持つ企業とが協働する体制は、これからの公立文化施設の指定管理者のモデルケースになるに違いありません。彼らの今後の活躍に大きな期待を寄せています。
(株式会社シアターワークショップ代表 伊東正示)
(※ご意見ご感想はこちら)
| No.128 |
 |
ホールサポートスタッフ養成講座(第4期生)研修中 〜都城市総合文化ホールMJ〜
|
 |
2006年10月にグランドオープンした、都城市総合文化ホールではホールサポートスタッフの充実及び強化を図るために、現在スタッフ養成講座(第4期生)の研修中です。(現在は募集終了しています)
昨年の10月オープンにもかかわらず、すでに第4期生を迎えるべく研修を行なっていることに大きな驚きを感じています。
養成講座は第1回(2005年2月〜)、第2回(2005年12月〜)、第3回(2006年8月〜)が行なわれ、現在では第1期生から第3期生までの研修を受けた68人のホールサポートスタッフが都城市総合文化ホールを力強く支えています。
ホールサポートスタッフは自主事業公演でのチケットもぎりやロビーでの案内、客席案内、楽屋等での出演者へのお世話など様々な業務に協力しています。
グランドオープンの式典やこけら落とし公演以降、様々な自主事業が開催されているため、ますます磨きがかかっていくことだと思います。
目をひくのが1階共通ロビーの奥にある「STAFF BOARD」で、ホールサポートスタッフの皆さんの名前があり、施設への愛着を感じながら、ひとりひとりが責任をもつことができることでしょう。
これからも都城市総合文化ホールの運営に大きな役割を果たすホールサポートスタッフの皆さんの活動を応援しています。
公演案内や施設に関しては下記ホームページをご覧ください。
都城市総合文化ホールHP:http://www.0986.jp/mbunka/
(株式会社シアターワークショップ 松木 優)
(※ご意見ご感想はこちら)
| No.129 |
 |
豊島区立舞台芸術交流センター 新劇場「あうるすぽっと」の魅力
|
 |
豊島区が東池袋に計画している新劇場「あうるすぽっと」が完成しました。東京メトロ有楽町線東池袋駅から直結している再開発地区「ライズシティ」の中核をなす公益施設として豊島区の新中央図書館とともに、東池袋の芸術文化の魅力を牽引することが期待されています。
「あうるすぽっと」は、ボックス形状の演劇等を中心とした舞台芸術のための劇場です。内装は黒を基調としており、舞台演出が際立つよう配慮されています。主舞台は10.8m(6間)×10.8m(6間)の、この客席規模(300席)としては広く設定されており、多彩な演出を包括できます。また舞台・客席ともに壁面、天井面にはパイプグリッドやキャットウォーク等が設置され、舞台美術や照明・音響器具が自由に吊り込めるよう配慮されています。また、プロセニアムを形成するパネルは、外すことができ舞台と客席を一体化して利用することも可能です。
舞台特殊設備において舞台機構は美術バトン20本とライトバトン4本が電動昇降し、9mのスノコ高さを最大限に活かします。舞台照明は3kWの調光器が固定回路として180台設置され、移動型調光器を付加することで更に回路数を確保できます。照明器具はETC社製ソースフォーを中心に構成されます。調光卓は松下電工製パコリスIIICの60本×3段プリセットフェーダー付です。舞台音響は明瞭度の高いMartin Audio社製のスピーカで構成され、調整卓はヤマハ製PM1Dを中心に、サブ卓としてDM1000等も設置されます。
客席は見易さと座り心地に配慮したゆとりのある計画になっており、落ち着いて舞台に集中できる空間になっています。ホワイエはギャラリーやパーティースペースとしての利用も可能な広い空間(約300u)を確保しており、その他パントリー、バーカウンター等の設備も設置されています。
アマチュアからプロまで、本格的な舞台芸術の場として充分な機能をもった新劇場「あうるすぽっと」は、今年9月にオープンします。これから発表されるオープニング事業も楽しみです。また、第1回目の貸館受付がまもなく始まります。
- ・08年1〜6月利用分が07年3月12日〆切りで受付。
以降毎月10日〆切りで受付。
- ・利用料金は平日;166,000円/土日祝;186,000円
(全日・附帯設備・税込)
- ・貸館受付は通常、7日以上の利用が16ヶ月前から、
5日以上の利用は13ヶ月前から、3日以上の利用は10ヶ月前から、 その他は6ヶ月から。
※施設利用・料金は予定です。
|
|
詳細はお問い合わせください。
ぜひ多くの上演団体に利用していただきたいと思います。
お問い合わせ
財団法人としま未来文化財団 劇場開設準備室 (03-3981-4736)
http://www.toshima-mirai.jp/owlspot
(株式会社シアターワークショップ 小林徹也)
(※ご意見ご感想はこちら)
|