■三田市の概要
JR福知山線で大阪から約50分、兵庫県の南東部に位置する三田(さんだ)市が建設していた、三田市総合文化センター"郷の音ホール"(以下、郷の音ホール)が、27ヶ月の工期を経て3月末に竣工しました。
郷の音ホールの名は愛称で、一般公募案の中から選定されました。
三田市は、神戸の中心から約25km、大阪から北西へ約35kmで、1990年代に北摂三田ニュータウンが整備されたことにより人口が急増し、現在11万3千人の住民を有する大阪や神戸のベッドタウンとしての性格も持っています。
市内には、昭和46年に建設された600席の固定席を有する市民会館のほか、総合福祉保健センターや地区市民センターに平土間型のイベントホールがあり、市民会館は郷の音ホールの開館を待って閉館する予定です。
文化活動の拠点が、35年の時を経て市民会館から"郷の音ホール"にバトンタッチすることとなります。
■施設構成
施設は、大・小ホール二つのホールと、リハーサル室・練習室5室、展示室、会議室、和室、文化情報コーナー、レストランで構成されています。
また、敷地内には駐車場と公園が併せて整備されます。駐車場では、市の恒例行事である三田まつりや三田国際マスターズマラソンの会場としての利用も想定されることから、野外舞台のほか、催事用電源等が用意されています。
■運営方式
この施設は指定管理者制度を採用し、平成17年度後期に一般公募、3グループの応募者から選定されたジェイコム・グループが、平成18年4月から5年間運営業務を担当することとなっています。
指定管理者は、維持管理や貸館運営のほか文化事業も実施します。市が作成した業務基準書では、文化事業は鑑賞・創造・普及育成・交流の各事業を、事業目標を定め実施していく、としています。
現在、7月1日の開館に向けて貸館の予約や開館記念事業のワークショップなども始まっており、開館日には大・小ホールでそれぞれ柿落しコンサートが開催される予定です。
午後には大ホールで「競演!和太鼓とオーケストラ」(指定管理者 主催)が、大友直人と京都市交響楽団と三田市の和太鼓のコラボレーションという形で、夜には小ホールで、三田とつながりの深いピアニスト 中野慶理氏によるピアノリサイタル(市・市文化振興基金協会 主催)が開催されます。
■ホールの特徴
大・小ホールの概要は、下記にまとめたとおりですが、両ホール共、幅広い市民文化活動の場として多様な演目に対応するよう計画されています。
大ホールの客席は1000席弱という規模ながらワンスロープで構成され、上手・下手の客席ブロックを中央ブロックより上げることにより、客席空間に変化をつけています。
一方、小ホールは、シューボックス型に近い平面形状となっています。
いずれのホールも音響反射板の収納方式にこだわり、これを使用しないときには、演技エリアの外である舞台後部のホリゾント幕裏に収納されます。
特に大ホールでは、正面反射板の下部壁面を上昇させて反射板シェルを走行させることを可能にし、音響反射板収納庫を備品収納庫としても利用できるよう計画しています。
リハーサル室は、練習ばかりでなく小発表会を開催できるよう配慮されており、練習用の鏡壁面、ピアノ発表会や講演会等での木質系の壁面、小演劇やバンドコンサートでの黒カーテンで壁面を覆うブラックボックスと、一つの部屋で3つの表情を持たせています。
今後の、"郷の音ホール"が地域の芸術文化活動の拠点として、活躍されることを期待しています。
【施設概要】
- 【大ホール】
- 客席数 :974席、車椅子席10席
- 舞台開口 :幅18m×高さ9〜12m
(高さは可動プロセニアムパネルにて可変)
- 舞台寸法 :全幅約43m×奥行17.2m
- すのこ高 :25m
- 【小ホール】
- 客席数 :358席、車椅子席3席
- 舞台開口 :幅15〜12m×高さ7.2〜10m
(幅、高さ共可動プロセニアムにて可変)
- 舞台寸法 :全幅約25m×奥行12m
- すのこ高 :20m
|
|
郷の音ホール ホームページ:http://sanda-bunka.jp/index.html
(株式会社シアターワークショップ 戸田直人)
(※ご意見ご感想はこちら)
温かくなってきましたが、皆さんお花見はされましたか?
3月30日、六本木に大規模商業施設「東京ミッドタウン」がグランドオープンしました。
オープン前からTVや雑誌などで話題を呼んでいましたが、各局のワイドショーで生中継などを織り交ぜ、にぎやかムード満載でした。
高級ホテルや美術館、商業施設のほかに、ホールや会議室などもあるというので、今後どのようなイベントが開催されるか気になります。
先日のホールインワンニュースVol.131でも紹介したように、大阪にも新しい街・新しいホールができ、丸の内・有楽町・大手町一帯や、赤坂でも再開発があるという話を聞きます。
私が大学生の頃、恵比寿ガーデンプレイスがオープンし、オープニングイベントにバイトで行っていた記憶があります。
その後、お台場や晴海トリトンスクエア、汐留、六本木ヒルズ、表参道ヒルズ、秋葉原など、新たな街がオープンしています。
全国津々浦々でも再開発が行われ、次々と新しい街、新しいホールやイベントスペースができているのでしょう。
既存のホールで働くものとしては、新しくきれいなホールなどが次々にできても、「これまで使用していたホールをまた使いたい」、そして「新しいホールではないけれど使ってみたい」と言っていただけるようなホール運営を心がけ、日々業務に精進していかねばと思う今日この頃です。
(株式会社シアターサポート 杉目 聡)
(※ご意見ご感想はこちら)