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No.155

2008年日本建築学会賞(業績)の受賞

「職能としての劇場コンサルタントの確立と一連の業績」に対して、2008年日本建築学会賞(業績)を受賞いたしました。これまで私にチャンスをくださった多くの方々、そして、我々の活動を支えてくださったすべての方々に厚く御礼を申し上げます。
 建築を学び、建築家を志す者にとって、学会賞は大きな目標です。我々がコンサルタントとして参加した施設が作品賞を受賞したことは過去に4回ありますが、今回は私自身の業績としていただくことができました。
 学会賞の受賞をステップに、これからも益々良い仕事をしていきたいと思います。今後ともよろしくお願い申し上げます。

(シアターワークショップ代表 伊東正示)


選定理由

 施設系建築は、不特定多数の利用が前提となるために、本格的なデザインの前過程、すなわちプレデザインプロセスがきわめて重要となる。ここでは、施設の利用者を中心としてさまざまなステークホルダーの空間的要求を明瞭に把握し、建築のコンセプトおよびプログラムを明示することが求められる。しかしながら、わが国においては、こうした施設系建築のプレデザインプロセスを過小評価する社会慣習が伝統的に根強く、これまで大きな問題点としてたびたび指摘されてきた。とりわけ、劇場建築の場合には、舞台芸術関係者と建築家との協働作業が前提となるために、プレデザインプロセスの成否そのものが、完成された劇場建築の良し悪しを決定するきわめて重要な意味を持つものになる。
 伊東正示君の業績は、四半世紀前の新国立劇場の設立準備作業に端を発し、当時、まったく認知されていなかった職能としての建築系劇場コンサルタントの社会的確立において先駆的な貢献をするとともに、その後150を超える数多くの劇場建築に関連する業務を遂行し、これらのプレデザインプロセスと同時に、施設の構想・計画・設計・運営に多角的にかかわって、絶えず時代の最先端の提案とその実現に多大な尽力を果たしたことである。
 劇場コンサルタントについては、従前、劇場演出空間技術協会のように、舞台装置や舞台照明等の舞台系の技術関連のコンサルタントに特化されていて、同君のごとく劇場空間に精通し建築の専門分野をバックグランドとした、いわゆる建築系劇場コンサルタントはきわめて希少的な存在であった。しかしながら、本来、舞台芸術はその空間性に深く規定されることから、一部の劇場関係者を中心に建築系劇場コンサルタントの待望論はあったものの、その職能確立にはきわめて困難な状況にあった。こうしたなかで、同君の果たした先駆的な役割がその確立に大きく貢献したことは周知の事実である。
 次いで、同君の劇場全体系空間の提案、すなわち舞台空間に限らず客席空間を含めた全体系空間の創造的な提案は、国内はもとより国際的にも高く評価され、数多くの優れた劇場建築の実現に貴重な貢献をしている。特に、客席規模でホールを分類し計画するのではなく、演目に合わせた複数のホールによって舞台芸術の創造的機能を持つ「高機能多目的ホール」の提案や、オペラ仕様をコンサート仕様に大胆に転換する舞台技術的機構の提案、アダプタブル劇場やマルチホールの可変機構など舞台空間とともに客席空間まで大胆に変化させる「超多機能ホール」などの革新的提案はきわめて先駆的なものとして評価される。また、近年の市民芸術文化創造活動による地域振興のための地域劇場の構想においても、施設構想の作成段階から徹底的な市民参加をはかり、市民と行政および舞台関係者とを結びつける本格的な「市民参加型デザインプロセス」の運営に主導的に取り組み、その定式化を図ったことも貴重な業績である。以上の同君の貴重な貢献は、黒部市国際文化センター・コラーレ、北上市文化交流センター・さくらホールや茅野市民館など、いずれも日本建築学会賞(作品)を受賞した、優れた劇場建築として結実している。さらに同君は、プレデザインプロセスの業務に限らず、設計者の選定、計画・設計への専門的アドバイスから管理運営計画の策定およびその組織体制の設立、イベントプロデュースや市民参加組織の支援まで、非常に多岐にわたる業務を遂行するなかで、建築系劇場コンサルタントとして果たすべき業務の体系化を提起した業績も見逃すことができない。
 以上のように、伊東正示君は、わが国における建築系劇場コンサルタントの職能確立において先駆的な貢献をするとともに、数多くの劇場建築のプロジェクトにおいて、時代をリードする革新的な提案とその実現に多大な貢献を行った。
 よって、ここに日本建築学会賞を贈るものである。

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No.156

ECOで安全なホール管理をめざして

少し前になりますが、5月13日〜14日の日程でパシフィコ横浜の展示ホールに於いて『イベントJAPAN2008』というイベントが開催されました。
頂いた招待状には、
『イベントが変わる。集客が変わる。販促が変わる。−横浜で変わる。』と銘打たれ、『イベント業界初』の一大『総合展示会』と謳われていたので、なにか今後のホール管理に反映させられるものはないかと、見学に行ってきました。

やはり、集客力向上、販促upなどをメインとしたブース構成が多い中、カーボンオフセットや、燃料電池で動く機材・遊具などECOを全面に押し出しているブースがチラホラと見受けられました。
ホール運営の中でも、空調や照明をこまめに調節してはいますが、まだ他にもできることはないかと考えさせられました。
また、AEDの無料設置をコーディネートしてくれるブースもありました。
施設によっては、購入が難しい場合、AEDを設置する一つの手段になるのではと思いますが、AEDの設置BOXに広告をいれて、その広告収入とのバーターで無料設置とのことでした。
広告主をうまくコーディネートできるかが普及するか否か可と思いますが、万が一のことを考えると、様々なところにAEDが早く設置されることを期待しております。

個人的に、一番気になったのは、展示場内に2階建てのテントをブースとして出展しているところがあったことです。テントの中の螺旋階段で上がり下がりするのですが、1階と2階は屋根で仕切られており、施工するにあたって、スプリンクラーなどで『散水障害』を回避しているのかと思ったら、煙感と消火器のみしかありませんでした。ブースの方に尋ねたら、会場側からはスプリンクラーの設置の指示はなく、煙感と消火器を一定間隔に設置して下さいと言うことでした。展示場の広さや天井高、会場既存の消火設備などの関係で必要なかったのか、詳細はわかりませんでした。

各会場、色々と縛りがあると思いますが、お客様のご要望に出来る限りこたえ、事故の無いよう、ECOで安全なホール管理を行っていきたいと思います。

(株式会社シアターサポート 杉目聡)

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