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No.006

くにさき総合文化センター(大分県)がオープン

アストホールは客席空間が魅力的な多機能ホール

大分県北部の国東半島は、寺院が点在し多くの石仏のある、紺碧の海と緑の山々に囲まれた、自然、歴史、伝統にあふれた地域です。 そんな環境の中にくにさき総合文化センターが誕生しました。 くにさき総合文化センターは国東町、国見町、武蔵町、安岐町、姫島村で構成される東国東広域連合により建設され、隣接する既存の国東町農村環境改善センターを併設(両施設の総称はアストくにさき)、運営は財団法人くにさき文化振興財団がおこなっています。

総合文化センターは、劇場タイプの「アストホール(735席)」、平土間タイプのマルチホール、県内公共施設としてははじめてでCD・MD録音室を持つスタジオ、ギャラリー、くにさき図書館のほか会議室や食文化実習室などで構成され、芸術文化のみならず生活文化、食文化など幅広い活動を活性化する拠点としての姿勢が伺えます。

7月1日には開館記念式典とこけら落としとして「東国東民俗芸能祭?くにさきの夜明け」が催されました。(その後の催し物予定は下記参照)
この民俗芸能祭は企画制作を地域住民で構成する「くにさき総合文化センターワーキング会議」が担当する創作事業でこの国東半島の民俗行事・芸能を中心に構成されています。

A:新しい文化を創造し、Su:すばらしい伝統文化を受け継ぎ、To:時を越えて文化を育むという「アスト」に込められた思いがきっと実現されることでしょう。


マルチホール
スタジオ 外観

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★EVENTS CALENDER
7/1 東国東民俗芸能祭?くにさきの夜明け
7/1〜/29 国東半島峰入り行-石松健男写真展-
7/3 由紀さおり・安田祥子童謡コンサート 歌 うた 唄 vol.5
7/7 七夕イブニングコンサート
8/4 芸術会館移動演奏会「NHK交響楽団コンサートマスター篠崎史紀演奏会」

問い合せ先:財団法人くにさき文化振興財団 TEL 0978-73-0101





No.007

文化経済学会・研究大会 参加レポート

会場となったビッグハート出雲

6月8日から9日にかけて、島根県出雲市の「出雲ビッグハート」において、文化経済学会の研究大会がありました。私は学会の中で、「公共ホールにおける事業評価制度のあり方」と題した論文を発表しました。

この論文は、行政評価制度を導入する自治体が増える中で、公共ホールでの事業をどのように評価するべきかを考察するものです。従来に多く見られる「入場率」「利用率」「収支バランス」という評価だけでなく、(1) 入場者や利用者の属性など、より詳細なデータの検証、(2) 単年度だけの評価ではなく、中長期的な評価結果の比較、(3) 入場者や利用者の満足度等の定性的な評価、(4) 公共ホールの管理運営による社会的影響の評価、以上の4点について提言しました。

非常に大きなテーマに挑んでみたものの、まだ多くの課題を残す論文発表でしたが、多くの方からご指導、ご意見、ご助言をいただきました。その中で感じるのは、現在は「公共ホール」の基本的な概念の転換期を迎えている、ということです。 一般的に公共ホールと言われる施設は、地方自治法の「公の施設」を法的根拠に設置され、「公平・平等な利用」を原則としています。そして管理運営を行う自治体、もしくは財団法人は、基本的に行政の人事、会計などの制度を下敷きにして管理運営組織を構築しています。このような点が従来の「公共ホール」という基本的な概念を形成してきたと考えています。

しかし、近年設置された公共ホールの先進事例では、設置条例や規則、管理運営を受託する財団法人の寄附行為条例などによって、目的や使命を明確化し、「目的や使命に沿った上での公平・平等な利用」を原則としています。また、目的や使命を実現するために、行政の制度に縛られず、自立した管理運営を行っています。その優れた事業の企画力、質の高いサービス、積極的な経営努力を見ると、もはや「公共ホール」という言葉で表現すると違和感さえあります。

この数年間の先進事例を見るだけでも、「公共」という言葉の捉え方と行政が果たすべき役割について、大きな変化の兆しを感じるのは、私だけでしょうか。学会の研究大会を通じて、今後の公共ホールのあり方は、こうした基本的な概念そのものを捉え直す必要性を感じました。

(大澤寅雄)

同時開催のシンポジウム
文化経済学会の発表の様子

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